シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXライフTOP健診で甲状腺機能異常と診断されたら?甲状腺の病気やその症状につい...

健康相談Q&A

2020年4月20日

健診で甲状腺機能異常と診断されたら?甲状腺の病気やその症状について

甲状腺とは

 甲状腺は、喉ぼとけの下にある大きさ3~5センチ程度の蝶が羽を広げたような形をした臓器です。食物などに含まれるヨウ素(ヨード)をもとに、サイロキシン(T4)とトリヨードサイロニン(T3)の2種類の甲状腺ホルモンを作ります(T4やT3の数字はホルモンのヨウ素原子の個数を表す)。
 

甲状腺ホルモンの役割

 甲状腺ホルモンは、全身の臓器の新陳代謝を促進し、熱を生じて体温を保ちます。また交感神経の働きを活発にして心臓の働きを高め、子供の骨の発育や脳の発達にも関わります。甲状腺ホルモンが不足すると全身の代謝が低下し(甲状腺機能低下症)、多すぎると代謝が過剰に高まり(甲状腺機能こうしん亢進症)、下記のような様々な症状が生じます。

健康診断での甲状腺機能検査

 実は血液中の甲状腺ホルモンのほとんどはタンパク質に結合するためホルモンとしては作用せず、タンパク質に結合していない少数の甲状腺ホルモン(freeT4、freeT3)がホルモンとして全身の臓器に働きます。
 
 甲状腺の働きを調節する甲状腺刺激ホルモン(TSH)が脳から分泌されるとその刺激を受けて甲状腺からホルモンが分泌されます。血液中の甲状腺ホルモンの濃度はTSHによって一定範囲内に保たれており、TSHの値が高い場合は甲状腺ホルモンが不足していることを示し、逆にTSHの値が低い場合は甲状腺ホルモンが過剰であることを示します。
 
 健診では甲状腺機能検査としてTSH、freeT4やfreeT3を測定します。その際に症状はなく甲状腺ホルモンが正常範囲内でTSHが高値である「潜在性甲状腺機能低下症」や、逆に甲状腺ホルモンが正常範囲内でTSHが低値である「潜在性甲状腺機能亢進症」が見つかることがあります。
 
 上記の表のような症状が続く場合は甲状腺機能異常の疑いがあるので早めに受診しましょう。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXライフTOP健診で甲状腺機能異常と診断されたら?甲状腺の病気やその症状につい...