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ドクター・グリーンのワンポイント医療情報

2019年10月25日

熱性けいれん

 けいれんとは全身の筋肉ががくがくと震えたり、固まったりする状態を意味します。熱性けいれんは生後6ヵ月から6歳ぐらいまでのお子さんに、38度を越える高い熱が出た際にみられます。けいれんは5分以内に自然におさまることが多く、基本的にはそれ自体で後遺症を残すことはありません。

 

 日本人は世界中で最も熱性けいれんを起こしやすいといわれており、7~8%ほどのお子さんが熱性けいれんを経験します。両親のいずれか、または兄弟姉妹が熱性けいれんを起こしたことがある方では、より起こりやすいことが知られています。

 

 初めてわが子のけいれんを目の当たりにしたときには、多くのご両親が大変驚かれます。まずすべきことは、
けいれんしているお子さんが怪我をしない場所に移動させることです。そして可能であれば、ストップウォッチで時間を計りましょう。舌を噛まないように口に物を詰めることは、窒息の可能性があるので絶対にしてはいけません。

 

 けいれんが5分以内で自然におさまってしまえば、緊急で受診する必要はありません。もしけいれんが10分以上持続する、またはけいれんはおさまってもその後、呼びかけに対する反応が乏しいなどの症状がある場合には、できるだけ早めに医療機関を受診するようにしましょう。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.351(2019年11月1日発行)」に掲載されたものです。

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