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シンガポールでKANPAI!

2016年12月5日

シンガポールでKANPAI! 第9回

web315_img_5089今回のKANPAI人は…

岩崎貴之さん
TOMIZUSHI  INTERNATIONAL PTE LTD
General Manager

 

 

-当地での活動について教えてください
「富寿し」3店舗と「越後亭」の統括を行っています。富寿しの本社は新潟県上越市にあり、そのつながりから「上善如水」「越路乃紅梅」「〆張鶴」など、新潟の日本酒を数多く取り揃えています。なかでも「雪中梅」は蔵元から直接空輸しており、シンガポールで飲めるのは私共の店だけです。新潟県には上越、中越、下越、佐渡と4つのエリアがありますが、お客様の好みに合わせられるよう、どのエリアの日本酒もバランス良く取り揃えています。

 

-活動の原動力は、地元を応援したいというお気持ちでしょうか
海外での消費を増やして地元に貢献する、という側面はもちろんありますが、それだけではありません。最終的には日本酒をきっかけにして新潟に旅行してもらいたい、という思いがあります。例えば、ワインが好きな方がその産地やワイナリーに興味が湧くのと同様に、好きな日本酒ができたら、その産地や酒蔵に興味が湧くと思うんです。まずはお客様に日本酒の銘柄を覚えてもらい、それをきっかけに日本へのインバウンドにつなげる流れを作りたいです。

 

-シンガポールにおける日本酒の市場をどうご覧になりますか
現在シンガポールで日本酒が飲めるお店といえばやはり和食店が多いですが、ローカルの卸売会社さんは、中華料理など和食以外のお店もターゲットとしているケースが見受けられます。ローカルの方々が普段行くレストランに日本酒があれば、もっと身近に感じてもらえると思いますし、こういう裾野の広がりはこれからもっと期待できると思います。また、現在はお酒の値段が高いですが、関税と売価が下がればもっと手軽に楽しめるようになるのではないでしょうか。

 

-今後の展望を教えてください
富寿しについて言えば、シンガポールにあと数店舗出店したいと考えています。そして同様に新潟の日本酒をメインに揃え、認知度を上げていきたいですね。現在も半年に一回は新しいラインナップを加えていますので、まだシンガポールに来ていない日本酒も含め、さまざまなお酒を楽しめる環境を作っていきたいです。

 

-岩崎さんの好きなお酒と、飲み方を教えてください
日本酒のなかでも特に、新酒が出始める時季が待ち遠しいです。季節ごとに違った味わいが楽しめる日本酒ですが、中でもみずみずしい味わいが特徴の新酒がお気に入りです。皮目を炙った旬の白身を肴に、きりっと冷えた新酒を合わせるのが最高ですね。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.315(2016年12月5日発行)」に掲載されたものです。

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