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熱帯綺羅

2016年11月21日

シンガポール生活をともにサポート メイドエージェンシー

しかしながら、このように雇用者側が知識を身につけ、正規の手続きを経てメイドを無事に雇用したとしても問題が発生しないとも限りません。その際もエージェンシーが調整します。シンガポールで双子を育てる樋口綾さんは、ミャンマー人メイドとの意思疎通に苦労した際、エージェンシーに間に入ってもらったといいます。「『洗面所まわりや床掃除では雑巾を使い分けてほしい』という要望がなかなか通じなかった時、絵で示したり、シールで雑巾を色分けしたりしたほうが伝わりやすいといったアドバイスをもらい、とても助かりました」(樋口さん)。

 

メイドが雇用期間終了前に帰国を希望したり、雇用契約に違反する行為をした場合も、エージェンシーが間に入って説得や指導をします。しかしそれでも事態が改善されず、雇用主が解雇を希望した場合は、解雇を通告し新しいメイド探しのサポートをします。

 

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雇用主である樋口さんが書いたメイドへの指示書(絵)。日本人好みの料理法や味などは、なかなか伝わりにくい項目のひとつ。絵で伝えることで、よりスムーズなコミュニケーションがとれることがあるという。

忙しいシンガポール生活のパートナー

メイドのいる生活は「自分たち以外にも家事をサポートしてくれる人がいる」という安心感を生み出します。しかしその安心感も双方のコミュニケーションが円滑に行われていることが前提です。カラン・ショッピングセンターにある「シンガポール・メイドハブ」のオーナー、ジェニファー・アンさんは「私たちはメイドに2ヵ月間の事前トレーニングを行うほか、雇用後も双方が気持ちよく生活できるようお互いのニーズをヒヤリングするなどのサポートを続けています」とコメントしてくれました。

 

住み込みのメイドを雇うというスタイルは日本の一般家庭ではまだ馴染みが薄いですが、頼れるエージェンシー選びができれば、検討に値するシステムではないでしょうか。

 

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メイドと雇用主との面接は通常スカイプで行われる。ここで双方の英語力、コミュニケーション力を確認することは非常に重要。
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メイドエージェンシーは、商業施設の中に店舗を構えるスタイルが一般的。「シンガポールメイドハブ」では主にインドネシア出身のメイドを紹介している。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.314(2016年11月21日発行)」に掲載されたものです。取材・写真:森迫 紀子

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