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熱帯綺羅

2016年11月7日

人情味溢れるご当地歌謡ショー 歌台(ゲタイ)へ行こう

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旧暦7月の間は、ハングリー・ゴーストのための席が最前列に用意される。暗黙の了解でこの席に座りこむ観客はいない。
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2011年の旧暦7月1日にニーアンシティ前で歌台が開催され、1万人以上の観客を動員。歌台がより多くの人に認知される記念すべきイベントのひとつとなった。

 

シンガポール文化としての歌台へ

シンガポールで一番人気を争う若手女性歌手で司会者のリー・ペイフェンさんは、「私はこの舞台で大きくしてもらったので、ここで十分満足。歌台は2番目の家のようなものよ」と、歌手として世界へ羽ばたく気持ちはないのかとのインタビューでそう答えていました。果たして歌台はこのままシンガポールだけに留まるのでしょうか。

 

「これまでハートランド(島の中央部、HDB住宅群の多い地区)から出たことのなかった歌台を年に1度は中心部で開催してきました。2011年のニーアンシティでのステージを皮切りにエスプラネードやアジア文明博物館での開催、チンゲイパレードへの出演がそれです。歌台の地位を高めるにはより多くの人にアピールしなければ」とアーロンさん。現在は情報発信のためのインフラ作りに注力しており、ウェブサイトを開設したりネットTVでライブ映像の配信も開始。「ようやく政府や機関が我々の後押しをしてくれるようになった。シンガポールが誇る文化となるために、次は海外に出て凱旋するのが目標です」と、熱っぽく語ります。

 

10月24日には新明晩報(華字紙)主催の「歌台アワード」が開催され、最優秀男性歌手に選ばれたハオ・ハオさんが授賞式で華やかな舞台を繰り広げていました。凝った衣装にソウルフルな歌声でエンタメ性も十分、やはり一般のテレビ番組とは違う迫力があります。歌台が「Getai」として世界にその存在を知らしめる日はそう遠くないかもしれません。

 

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歌台のプロデュース会社LEX(S)代表アーロン・タンさん。「新明晩報歌台アワード」にて2009年から8年連続でベスト・オーガナイザー賞を受賞。名実ともに歌台の革命児だ。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.313(2016年11月7日発行)」に掲載されたものです。 取材: 桑島千春 ・ 写真: LEX(S) Entertainment Productions

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