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熱帯綺羅

2009年10月5日

シンガポールスリングが紡ぐ、昔日の名残り

シンガポール発のシティ・カクテルとして、今やその名を世界に知らしめるシンガポールスリング。国内外を問わず、どこでも楽しめるようになりましたが、オリジナルを目当てにラッフルズホテルを訪れる人は後を絶ちません。今でもホテル全体で、一日に2000杯ものシンガポールスリングの注文があるといいます。考案者のNgiamは、そのオリジナルのレシピを誰にも知られないように、小さな金庫にしまっていました。シンガポールスリングと銘打つカクテルの味わいがその場所によって異なるのは、門外不出のレシピだったため、記憶とイメージをもとにアレンジされたせいかもしれません。ホテル内の博物館には、そのNgiamの小さな金庫と、1936年にロングバーに立ち寄った旅行者が、バーカウンター越しにそのカクテルのレシピをバーテンダーにたずね、こっそり伝票に書き記してもらったメモが展示されています。

ロングバーでかっちりと制服を纏った現在のバーテンダーは、壁に飾られた小さなNgiamの写真に目をやりながら、「当時とてもクリエイティブだったNgiamの心意気を継ぐべく、シンガポールスリングのレシピは当時のままに、新たなオリジナルカクテルも創作しています。」と話してくれました。そんな会話をはさんで久しぶりにシンガポールスリングをオーダーすれば、口当たりの良さとは裏腹にしっかり効いたアルコールも手伝って、心地よく往事にタイムスリップするひとときが楽しめるはず。

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1920年のラッフルズホテル。1985年の改装工事を経て、今は車寄せになっているところが以前のボールルームの建物で、当時のロングバーもそこに位置していた。

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これぞラッフルズホテルの元祖シンガポールスリング。下のレシピは1915年に考案されて以来、変わることのなかったロングバーのオリジナルをご紹介。

シンガポールスリングのレシピ

ジン   30ml
チェリーリキュール   15ml
パイナップルジュース   120ml
ライムジュース   15ml
コアントロー   7.5ml
ベネディクティンDOM   7.5ml
グレナデンシロップ   10ml
アンゴスチュラビターズ   少々

仕上げの飾りにパイナップルとチェリーをグラスに添える。

レシピ提供:Raffles Hotel Singapore

Long Bar

1 Beach Road, Raffles Hotel Arcade, Level 2 Singapore 189673

TEL:6412-1229

営業時間/11:00AM~0:30AM(金・土・祝前日は1:30AMまで)

1 Beach Road, Raffles Hotel Singapore 189673

文= 桑島千春
写真=Eugene Chan

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.154(2009年10月05日発行)」に掲載されたものです。

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