シンガポールのビジネス情報サイト AsiaX熱帯綺羅TOPマリーナベイに咲く大輪の花「アートサイエンス・ミュージアム」

熱帯綺羅

2011年3月21日

マリーナベイに咲く大輪の花「アートサイエンス・ミュージアム」

今やシンガポールを象徴するランドスケープのひとつとしてその名を馳せるマリーナベイ・サンズ(MBS)。その中で、空に向かって花びらを広げるようなひと際目立つ白い建物が、アートサイエンス・ミュージアムだ。

p1 (1)

世界に二つとないユニークな建築デザイン。各国からの資材や建築技術が結集されて完成した。

 

シンガポールの未来へのスピリッツをデザイン

この他に例を見ないユニークな建築デザインは、MBS全体の設計を手がけた、イスラエル出身でアメリカ在住の建築家モッシュ・サフディ氏によるもの。建物を花に見立てると、先端に自然光を取り込む窓がある10の花びらが階段状に重なりながら空に向かって開き、その宙に浮かんでいるような球体状の底辺を金属の柱の構造が支えている。21のギャラリーを擁する内部は三階建てになっており、総床面積は、約6,000平方メートルに及ぶ。まぶしく光る外壁は、特殊なファイバーグラスで覆われており、内側は大きなカーブを描いているため、そこを伝う雨水は、吹き抜けになった中心部から滝となって流れ落ちるという仕組みになっている。ダイナミックな景観のためだけのデザインでなく、雨水が自然とその表面を洗い、集められた水は建物の周囲に施された蓮の池やトイレに使用されるなど、エコの要素も取り入れられている。

ラスベガスサンズグループの代表であるシェルドン・G・アデルソン氏は、そのユニークなデザインの建物を「歓迎を表する手」と呼び、シンガポールの象徴的な建物のひとつになるだろうと述べた。モッシュ氏は、「デザインに関して、いろんな解釈があるのは嬉しいことだ。私が設計者としてそのモチーフを語るのではなく、この建物を擁するシンガポールの人たちがそれぞれ解釈してくれればいい。私からは、高揚感をもって未来を見つめている、シンガポールのスピリッツそのものを表していると申し上げたい」と語った。また、デザインが生まれるまでのプロセスを、「まず、幾何学的なオブジェとしてのアイディアが浮かび、そこから現存する形に進化しました」とし、「それぞれの指、または花びらにあたる部分の形が少しずつ違うので、それぞれのギャラリーの形も異なります。そのため、訪れる方は様々な変化が楽しめ、新しいタイプの空間を経験する事ができるはず。そこには自然の法則にのっとった緻密な計算のもとにデザインされた仕掛けがあるのです」と付け加えた。

p2 (2)

ミュージアム設計時のサフディ氏によるスケッチと模型。

 

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaX熱帯綺羅TOPマリーナベイに咲く大輪の花「アートサイエンス・ミュージアム」