シンガポールのビジネス情報サイト AsiaX熱帯綺羅TOP東南アジア随一の紳士が集う、フリーメイソンの扉を叩く

熱帯綺羅

2013年1月21日

東南アジア随一の紳士が集う、フリーメイソンの扉を叩く

 

世に開かれたフリーメイソンへ

70年代の最盛期には1,500名いたシンガポールの会員は、現在約500名ほど。世界的な会員数の減少と逆行して、その独特の儀礼や守秘義務などの神秘性から小説や映画を通して都市伝説化され、フリーメイソンの名だけが先行している中、多くを語らない従来の姿勢から、組織として正しい理解を促す方向へ少しずつシフトしていると言います。信仰や集会結社の自由、人種や階級を超えた平等がなかった時代に、人道主義的な「自由」、「平等」、「友愛」を信条として、フリーメイソンが誕生しました。その存続のために、会員は秘密を守り、組織は閉鎖的にならざるを得なかったと説明しながら、「フリーメイソンは、ロータリークラブの祖ともいわれますが、根本的な方針は異なります。我々は、人類愛や自らが信じる絶対的存在などの哲学的な探求を積みながら、お互いを助け合うためのもので、政治やビジネスの話しはタブーなんですよ」と、ンさん。対外的に、メイソンは慈善活動に積極的に関わることが求められます。実際、フリーメイソンによる募金額は世界的に見ても毎年相当な額に上ります。

 

多くのシンボルがそれぞれ意味を持つように、長い歴史の中で培われた叡智がある奥深いメイソンの世界。更に興味をそそられつつも、この先は、会員に認められた紳士、メイソンとなってこそ、学べる領域となります。

 

23A Coleman Street Singapore 179806

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.227(2013年01月21日発行)」に掲載されたものです。
文= 桑島千春
写真=Eugene Chan

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