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熱帯綺羅

2015年7月6日

「進化し続ける海事大国のパワーを体感」 シンガポール・マリタイム・ギャラリー

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入場無料の館内には見応えのある展示が並ぶ。ギャラリー中央にある模型「ビッグ・シップ」の周囲には、コンテナ船、ばら積み船、クルーズ客船などの精巧な模型も。

 

 

MRT南北線マリーナ・サウス・ピア駅のほど近くにある、波状の屋根が印象的な建物「マリーナ・サウス・ピア」。船員を送迎する通船や、クス島などサウス・アイランドへのフェリーが発着する桟橋(ピア)を望む建物の2階に、海事大国ならではの展示施設、シンガポール・マリタイム・ギャラリー(Singapore Maritime Gallery)があります。

 

 

海運や造船、港湾サービスなどシンガポールの海事産業を紹介するこの施設は、シンガポール海事港湾庁(MPA)によって2012年9月に開設されました。

 

 

シンガポールのGDPの7%を占め、17万人の雇用を生み出している海事産業は、この国の経済にとって重要な柱の一つ。海事産業への国民の理解を深める目的で作られたこの施設には、幼稚園児から大学生まで幅広い年代が校外学習のために訪れています。アフリカのナイジェリア東欧のアゼルバイジャン、南太平洋のソロモン諸島など他国からの視察も相次いでいるそうです。

 

 

本物の20フィートコンテナで規模の大きさを実感

ギャラリーの順路には、実物の20フィートコンテナ(長さ6.1m×幅2.4m×高さ2.6m)も展示されています。足を踏み入れると、まるでワンルームマンションの一室のような広さ。中の展示パネルには、生鮮食品や衣料品から、燃料・ジュースなどの液体貨物まで、用途に合わせたさまざまな形状のコンテナが紹介されています。これらの貨物を収めたコンテナが、一隻に何千個と積載されるコンテナ船の大きさに、改めて驚かされます。

 

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クレーンやパイプ、はしごまで正確に再現されている半潜水型のリグの模型。本物は水深約3,000mまで対応できる。

 

 

北東アジアと欧州、中東を結ぶ航路上に位置するシンガポールは利便性が高く、運ばれてくるコンテナの85%は港で別の船に積み替えられ、最終目的地へと運ばれます。近代的な設備を備えた港のコンテナ処理能力は、上海に次ぐ世界第2位の3,260万TEU(2013年)。これは日本の上位4港(東京、横浜、神戸、名古屋)の合計の2.5倍以上に相当し、コンテナを全て並べると赤道4.95周分に匹敵する長さになるそうです。

 

 

施設の中央には大きな船の模型「ビッグ・シップ」があり、見学に来ていた小学生たちが興味深そうに取り囲んでいました。模型の側面に設置されているタッチパネルに触れると、上面に並んだ小さな船の模型が動き、立ち入り禁止区域内で行われている港湾作業の様子を映像で見ることができます。24時間行われているコンテナの積み下ろしや、海上で行われている船への燃料補給の様子は臨場感たっぷり。国内の灯台を紹介する映像では、25階建てのコンドミニアム屋上にあるベドック灯台の珍しい姿も見られます。

 

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