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社説「島伝い」

2011年5月2日

新しいもの好きですか?

4ページの記事「スマートフォンに夢中、民間調査」によると、シンガポール市民の多くが仕事中と夕食の時間以外はスマートフォンに釘付けになっていることが調査でも改めて明らかになりました。日本人も新しいもの好きとよく言われますが、おそらくシンガポール人も負けてはいません。シンガポールでは携帯電話加入件数の実に7割以上がスマートフォン。街中でもiPhoneやBlackberry端末からメッセージを打ち込む姿をよく目にします。

 
スマートフォン普及に大きく貢献しているのはやはり安定した通信インフラ。シンガポールでは国を挙げてその整備に取り組んでいます。2006年12月からサービスが開始された「Wireless@SG」では、国内各所に無料の無線LANポイントを設置するという大胆な政策で一般市民への普及を図ってきました。

 
また、シンガポールでは早くからIT教育にも力を入れてきました。職場でパソコン普及が本格化し始めた90年代後半には学校教育にもパソコンが導入され、20代以下の若い世代は幼い頃からパソコンやインターネットの便利さを良く知っています。

 
シンガポールでも携帯電話はまだ高価だった頃は、外出が多い人はページャー(ポケベル)を持っていました。ページャーに連絡が入ると、近くで電話を探さなければなりませんでしたが、近年では携帯電話本体も通信サービスも個人で手の届く価格になり、いまや誰もがどこにいても簡単に連絡を取り合える状況になっています。さらに、スマートフォンの普及でメールも携帯電話でチェックする人が増えました。コミュニケーションのスピードはどんどん上がってきています。これらの変化は、私達の日常の仕事のやり方にも大きな影響を与えています。

 
スマートフォンはこれからもっと進化して、さらに良いものが出てくることでしょう。これもある意味環境の変化のひとつ。スマートフォンに振り回されて自分のペースが乱されてしまうのは考えものですが、新しい便利なツールを自分の生活や仕事に上手く取り入れる柔軟性を持っていることはやはり大事でしょう。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.188(2011年05月02日発行)」に掲載されたものです。

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