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表紙の人

2020年2月26日

山本 ひとみさん

セルフィーリングピラティス創始者 代表

 東京都出身。大学卒業後大手商社に勤務するも違和感を感じる日々。幼い頃から続けるバレエダンスをしたい想いにかられ退職。バレエダンスの中で、ピラティスと出会う。ピラティスを突き詰めることで「緊張から解放」され自分がニュートラルになった。リラックスでき楽しめることが増えたそう。この経験を機に「ピラティスを通じてその人が生きやすくなる手助けをしたい」という思いが強くなった。2010年、結婚を機に独立。東京にピラティスのスタジオを設ける。関節に溜まった硬さを除去するというSelfeeling Pilates®︎というメソッドを広めるべく、現在に至るまでインストラクターの養成を手掛けている。
 
 2015年、夫の転勤に伴い来星後、家にこもって家事をする生活には馴染めず、自らスタジオを運営。「シンガポールは成長し続ける場所だからこそ、エネルギーがあふれすぎていて気が散ってしまうことも。もっと自分に集中しニュートラルになることで真の癒しにつながるはず」という。スタジオでは、その人の体のクセを見ながら硬さを除くように正しい姿勢や体の使い方をサポートしている。常に自分が持っている資源(エネルギー)や経験を社会に還元したいとの思いがある。そのために時に充電の時間が必要になり、自分のお気に入りの場所を訪れ気持ちを整える。中でも気に入っているのが、イスタナ(シンガポール大統領官邸)。年に数回、一般開放されるので、人が少ない朝早い時間に訪れる。静寂に包まれ「良い気」がもらえるとのこと。
 
 自然に触れることがとにかく好き。自然の中では自分の気持ちがニュートラルでいられるからだそう。休暇は家族でキャンピングカーを借りてオーストラリアをまわるなど自然の中で過ごすようにしている。
 
 シンガポールは多くの駐在家族が訪れては去っていく留まることがない場所だけに、同行する家族、特に女性がキャリアで悩むという話もよく耳にする。こうした女性の新たなキャリアチャレンジとなるよう、今後もピラティスの指導者育成には力を入れていくという。「ピラティスに夢中で、経営のことなどは常に周囲に助けられて成り立っている」と言いつつも表情は暗くない。ピラティスには心のバランスを整える力があるようだ。この「整える力」は誰にでもあり体の使い方次第だそう。プレッシャーの多い現代社会で、正しい体の使い方を伝え続けていくことが、より多くの人の手助けになるに違いない。
 

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