シンガポールのビジネス情報サイト AsiaX表紙の人TOP間下 直晃さん

表紙の人

Vol.320

2017年3月28日

間下 直晃さん

V-cube, Inc. Representative Director President and CEO (Founder)

320web__H1_Cover東京都出身。慶應義塾大学在学中に学生ベンチャーとしてウェブサイトなどの受託事業を始めた。インターネットの黎明期において、当時、市場価格が無かったサイト制作を安価で手掛けたことから仕事が増え、1998年に法人化を果たす。その後2003年に北米に進出、日本とコミュニケーションを取るためのツールが重要だと痛感するも、当時はまだテレビ会議システムが高価だった。そこでテレビ会議システムに代わるウェブ会議サービスを自社開発し、法人向けに販売したところ一気に人気が広まり、2006年からはビジュアルコミュニケーションサービスの開発・販売に軸足を置くようになる。2009年にマレーシアに進出したのを皮切りに、アジア各国でも事業を展開。現地でのオペレーションを強化するため、社長自ら2012年にシンガポールに移住した。

 

シンガポールでは、ランニングコミュニティや飲み会への参加を通じ、現地のビジネスパーソンとの人脈を広げているという間下氏。今後の目標は、アジア各国で現地人材を確保し、オペレーションのローカライズを進めていくことだ。現在、日本を除くアジアでの売り上げはグループ全体の約20%を占めており、これを今後は40%程度にまで高めたい考え。さらにはコミュニケーションのインフラとして、ウェブ会議を企業内利用のみならず遠隔教育や医療、金融商品の販売向けにも展開し、さらにドローンとも組み合わせることで災害対策などにも役立てる。

 

日本人の働き方も変えていくと意気込む。生産年齢人口が減少する中、育児や介護のライフイベント時に在宅勤務ができるようになるなど、場所を選ばない働き方がより重要になるとの考えのもと、自身も海外に居を構えつつ、国境をまたいで働くスタイルを実践。プロダクトの品質向上にも意欲を燃やす。

 

座右の銘は「出来るか出来ないかではなく、やるかやらないか」。「人が思いつくことなら何でもできる。それをどうやって実現するかが重要」と話す。チャレンジを大切にする姿勢はブイキューブのカルチャーでもあるという。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.320(2017年4月1日発行)」に掲載されたものです。

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