シンガポールのビジネス情報サイト AsiaX表紙の人TOP中山 喜雄さん

表紙の人

Vol.247

2013年12月2日

中山 喜雄さん

MITSUBISHI HEAVY INDUSTRIES ENGINEERING & SERVICES PRIVATE LTD.(MIES)・取締役社長。

asiax (31)香川県出身。「いつか日本を出て、大きな仕事をしてみたい」といった漠然とした大志を持って上京し、東京大学へ進学。学生時代に経験したテニス同好会での活動や、文化祭での讃岐うどん店の出店などから、人をまとめ、プロジェクトを達成していく面白味に目覚める。

その後、東京大学工学系研究科修士課程を修了。OB訪問で先輩が熱く語るプラントビジネスに興味がわき、三菱重工に就職。入社後、一貫して海外プラントビジネスに従事する。20代で、プラント建設のためクウェートで2年、中国で1年の現地経験を積む。クウェート駐在時はちょうど湾岸戦争の渦中、中国では洋上の石油掘削プラットフォームでの勤務と、夢のような海外駐在生活からはかけ離れていたが、何もないところから楽しみを見つける才能を後ろ盾に、クウェートでウインドサーフィンを、中国では工員から中国語を習得する。2008年より、米国三菱重工・環境システム事業部長としてテキサス州オースティンに3年間勤務。その後、本社資金部次長を経て、2013年4月に来星、MIESの取締役社長に就任。
1年前に都内で一戸建て用の土地を購入し、新居建築に取り掛かかろうとした矢先に、シンガポール転勤が決まる。現在は単身赴任中だが、家事はそつなくこなすどころか、朝食は玄米と味噌汁、二菜の組み合わせ、夕食はフルーツにヨーグルトと、食事のバランス管理は万全である。快食快眠はもちろんのこと、帰宅後はジムで筋トレ、週末は水泳とジョギングもこなし、規則正しく健康的な生活を送る。また来年は、15年間続けてきたスキューバダイビングの再開も計画中。
人生訓の一つは、失敗に臆することなくチャレンジを続ける「No Play, No Error!」。エンジニアとして戦い続けたころは、数々の失敗を重ねても、最後まであきらめずやり抜くスタイルを貫いたという。技術はチャレンジするところに進歩がある――モノづくりのDNAが染み込んでいる。「苦しいときこそ、前に進んでいる実感がある」と一見楽観的に聞こえる言葉も底力を感じさせる。現在は、経営者として、現状の事業規模の10倍となる「事業規模1,000億円」の目標を掲げ、持ち前のチャレンジ精神を駆り立てながら突き進む日々だ。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.247(2013年12月02日発行)」に掲載されたものです。

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