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表紙の人

Vol.268

2014年11月3日

白畑 真さん

クララオンラインとBIGLOBEが昨年、シンガポールに共同設立した「FullRoute」のマネージングダイレクター。

asiax (10)東南アジアのITインフラ環境の調査・コンサルティングや、プロバイダーやデータセンターに対するインターネット回線の卸売(IP Transit)を手掛けている。

インターネットへの夢を抱いたのは中学生の頃。地図から世界中のウェブサイトをたどれる『The Virtual Tourist』というサイトを見て「世界とつながっている感覚に感動しました」。そして、同じくインターネットを通じて、同い年の15歳でクララオンラインを起業した家本賢太郎さんと知り合い、高校生の頃から同社でアルバイトとして働くことになった。
その後、慶應義塾大学に入学。研究の一環として、衛星インターネットを通じて、インドネシアのブラビジャヤ大学で遠隔教育をする実験に携わった。そこでは、エンジニアリングなどを専攻する多数の優秀な学生が学んでいたが「インターネット回線の環境が貧弱で思うように勉強ができない」と嘆く声も聞いた。大学院卒業後もそのまま同社で勤務し、2012年に来星した。
現在のシンガポールや日本、米国などでは、通信環境の不便を感じることはほとんどなくなった。しかし、今でも東南アジアの通信環境は国によって大きく違い、それが新たな格差を生んでいるという。例えばフィリピンでは、インターネット電話による英会話教室など多くの新しいビジネスが生まれた一方、通信費用が高額なインドネシアなどは、いまだにインターネット普及率は低い。「『インターネットが世界をフラットにした』と言われていますが、まだまだ。もっと東南アジアのみんなが幸せになるような、安くて速いインターネット環境を作っていきたい」。
「足で稼ぐ」が身上の調査・コンサルティング業務と同じく、プライベートも探求心旺盛だ。秘湯めぐりに勤しんだ日本を離れた今、熱中しているのは「おいしいヨントーフとホッケンミー探し」。多忙な仕事の合間を縫って、40軒ほど食べ歩いたという。1つには絞れないと言いつつも、教えてくれたおすすめは「ジュー・チアットのKim’s Fried Hokkien Prawn Mee、シグラップのFu Lin Tou Fu Yuen」とのこと。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.268(2014年11月03日発行)」に掲載されたものです

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