シンガポール政府の手厚い中小企業サポート

　シンガポール政府は中小企業に対して様々な支援を提供しており、更に追加で新型コロナウイルス関連支援も打ち出しています。政府の中小企業支援についてFAQにまとめました。
 

補助金や支援が受けやすいのはどんな会社？

　ローカル（シンガポール人および永住権保有者）が30%以上株式保有していると、ローカル企業とみなされ、補助対象になりやすいようです。仮に大株主が外国人でも、30%ローカル保有であれば政府支援が受けられます。支援策はEnterprise Singaporeのサイト等に詳しく書かれています。各種生産性向上の補助金や政府のローン保証、運転資金ローンなど、金額も相応に大きなものもあります。
 

100%日本人保有の会社でも申請できる支援策は？

　意外と沢山あります。特にローカル従業員を雇用する際には長期失業者雇用、中高年雇用、専門スキル習得など様々な補助金があります。対象基準が複雑、申請先が補助金により異なるなど、申請にも相応の知識が必要です。一部、Wage Credit Scheme（ローカル従業員の給与増への補助金）のように、申請不要で自動振込してくれるものもあります。
 

新型コロナ関連の支援策で外国人保有会社にも適用されるものは？

　影響が大きいものではJob Support Schemeと呼ばれるローカル従業員雇用維持目的の補助金があり、CPFデータから自動で計算され支払われます。対象期間の給与の25%が支給され、更にサーキットブレーカー期間である4～5月の給与には75%が補助金として支払われます。他に、不動産税還付があり、この税還付は家主からテナントへの還元が義務付けられています。もし家主から還付税の還元の申出がなければ、問い合わせの必要があります。
 

補助金について自分で調べるのは難しい。どうする？

　政府支援機関に相談するのがお勧めです。特に頼りになるのが、中小企業支援機関のSME Centreです。無料で情報提供や相談に乗ってくれます。最寄りもしくは一番関連していそうなSME Centreに連絡をすると丁寧に教えてくれます。
 
新型コロナの難局、使える支援策は上手く使い、乗り切って行きましょう！
 

高橋正名
Singa Company Services Pte Ltd　Managing Director
日本にてコーポレート・ファイナンス、組織開発コンサルティングに従事した後、シンガポールに移住、「シンガ・カンパニー・サービス」を創業。
会計、税務、会社関連登記、ビザ申請、財務コンサルティングを専門として、クライアントの会社経営を全面サポートすべく日々奮闘中。
Website: singacompanyservices.com
Email: toiawase@singacompanyservices.com