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新規進出企業レポート

2018年1月27日

PLANTEC ARGONAUT PTE. LTD. あらゆる廃棄物を安定燃焼。革新的な焼却発電プラントを世界に普及させる

業界: 環境プラントエンジニアリング

未分別で危険なごみも混ざった埋め立て
デメリットこそ、勝機になる

2009年にドバイ、2017年に当地にバーチカル炉を納入した実績がある。今後の日本の人口減に伴う廃棄物減を鑑み、アジア太平洋地域を主要市場と定め、当地への拠点開設、海外展開の本格化を決めた。

 

「アジアでは、分別の習慣がまだあまり根づいていません。家庭から出るゴミは、紙ゴミもプラスチックも生ゴミも1つの袋にまとめられ、時にはジュース等が入ったままの状態で廃棄されることも。異なる種類の廃棄物であっても効率よく処理できるバーチカル炉は、分別が徹底されていないエリアで、大きな強みになると考えました」と田中さんは話す。

 

バーチカル炉は、生活ゴミ、産業廃棄物、処理が難しいとされる医療廃棄物の全てを焼却できる点も強みだ。「日本の場合、生活ゴミも、産業・医療廃棄物も焼却し、その灰を埋め立てなければなりません。一方、海外、特に発展途上国においては、焼却炉は建設等初期費用から運転費まで費用がかさむため、政府資金で焼却炉を持てない国もあり、その場合、民間企業等に投資を募って建設します。しかし、政府からのごみ処理収入や焼却発電による売電収入だけで、投資家にとって魅力的なビジネスモデルを構築することは容易ではなく、焼却炉はなかなか普及しません。生ゴミや有害な廃棄物をそのまま埋め立て地へ積み上げる国も多いのです」(田中さん)。こういった未処理の廃棄物からプラスチックや金属など転売できるものを拾うウェイスト・ピッカーや、生ごみを狙う鳥類がいるのだが、埋め立てごみの中に医療廃棄物が混入していた場合、感染症が広がる恐れがある。焼却炉の普及を通し、その国の環境意識を変えていくことも重要だそう。

 

今後の目標についても伺った。「当社はエンジニアリング会社ですから、海外展開を図る際、海外の製作会社や工事会社との協業が不可欠です。そのため、コミュニケーションの問題、例えば当社の求める品質に仕上げてもらえるよう、うまく伝えていく苦労はこれからもまだまだあると思いますが、ドバイ、シンガポールでの実績に自信を持って、当社独自開発の焼却炉を、世界に広げていきたいです」。

 

会社プロフィール
PLANTEC ARGONAUT PTE. LTD.
3791 Jalan Bukit Merah, E-Centre @Redhill #04-04, Singapore 159471
+65-6222-1114
http://www.plantec-kk.co.jp
3791 Jalan Bukit Merah, Singapore 159471

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.330(2018年2月1日発行)」に掲載されたものです。

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