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新規進出企業レポート

2016年9月19日

七十七銀行(The 77 Bank, Ltd. Singapore Representative Office)東北とアセアンの橋渡し役に 海外進出や販路拡大を支援

進出企業への情報提供強化に向けた
ネットワークづくりも

地元企業のアセアンへの進出動向を見ると、製造業はタイへの進出がもっとも多いという。食品関連では、シンガポールやバンコクなど大都市圏への商品の売り込みといった、販路拡大のニーズがここ5年くらいの間で増えているそうだ。シンガポールでは、地元仙台の名物である牛タンを提供している取引先もあり、同県の特産品である水産加工品の展開を図る企業も多いという。このほかサービス業などの海外展開も増えており、同行は各企業のニーズに応じて対応していく。

 

「東北は食材の宝庫ですが、日本の他の地域に比べて海外での流通はまだまだ少ないと感じています。東北の食材の美味しさをアセアンの方々に知っていただけるよう販路開拓のサポートも行っていきたい」

 

同行は進出を検討している取引先企業に対し、海外展開にあたりアセアン諸国でどのような食材が好まれるのか、現地の業者とどうやって関係を築いていけばいいかなどの現地ならではの情報を提供していく。国ごとに違う商習慣や規制について情報を集め、顧客に提供することも重要という。例えばシンガポールの場合、日本の牡蠣は規制のため生で輸入することができないといったものだ。コンサルティング会社や会計事務所らとのネットワークの構築も進め、海外展開のノウハウの収集に努めている。

 

「アセアンへの進出を検討し、シンガポールへ出張で訪れるお客様からは、出張先で、地元の金融機関にサポートしてもらえるのは心強い、といった声をよくいただいています」と鹿戸氏。今後は、顧客同士のネットワーク拡大にも寄与したいという。

 

 

 

会社プロフィール
七十七銀行シンガポール駐在員事務所は、取引先のアセアン諸国等への進出支援や、貿易・投資・金融などに関する情報提供などを行う。

The 77 Bank, Ltd.
Singapore Representative Office

50 Collyer Quay, #11-09 OUE Bayfront, Singapore 049321
Tel: 6509-0077

http://www.77bank.co.jp

取材後記

1995年に入行後、営業などを経て、昨年に海外事業の統括部署に異動、シンガポール駐在員事務所の開設準備などを手がけたのち、同駐在員事務所の所長に就任した。

 

仕事の理念は「地域のために」。宮城県出身の鹿戸氏は、東北の魅力について「海や山があり、季節の全てが素晴らしい」と話す。今後も食べ物や温泉、スキー、海など、その素晴らしさを世界に向けて発信していきたいと意気込みを語ってくれた。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.310(2016年9月19日発行)」に掲載されたものです。

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