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会計・税務相談

2005年3月21日

Q.2004年9月1日にシンガポールに赴任しました。2004年の所得についてシンガポールで税金を支払う必要がありますか。

税務上の居住者

シンガポールでは、1月1日から12月31日の1年間を基準として課税する暦年基準が採用されています。2004年1月1日から2004年12月31日の1年間に、シンガポールで発生した又はシンガポールから稼得された所得がある個人は、2005年4月15日までに内国歳入庁(IRAS)に申告しなければなりません。ご質問の方の場合、2004年9月1日にシンガポールに赴任されたので、原則として、2004年8月31日までの給与所得については日本で、2004年9月1日から12月31日までの給与所得についてはシンガポールで納税する必要があります。

 

次に、シンガポールで税務上の居住者と見なされるか、それとも非居住者と見なされるかによって、所得に対する税額計算が異なります。税務上の居住者であるか非居住者であるかは、通常、1月1日から12月31日の暦年に183日以上シンガポールに滞在又は就労したか否かによって判断されます。ご質問の方の場合、2004年については、9月1日から12月31日の122日間シンガポールで就労したことになりますので、非居住者として取り扱われます。

 

税務上の居住者も非居住者も、シンガポール源泉所得についてはシンガポールで課税されます。但し、居住者の場合には、全ての種類の所得について0~22%(2005賦課年度)の超過累進税率が適用されるのに対し、非居住者の場合には、所得の種類によって税率が異なり、給与所得については一律15%の税率又は居住者税率を適用して算出された税額のいずれか高い方の税額が課せられます。また、居住者には、勤労者控除や扶養控除等の所得控除が認められますが、非居住者が給与所得について一律15%の税率で課税される場合には、これらの所得控除は認められません。従って、所得金額が同じ場合、通常、非居住者の方が税額が高くなります。

 

但し、非居住者が暦年に合計60日以下シンガポールで就労した場合の給与所得については、特例として免税扱いとされており、例えば、ご質問の方が2004年10月30日までにシンガポールでの業務を終えて日本に帰国し、その後2004年12月31日まで再びシンガポール入国して就労することがなかった場合には、2004年のシンガポールでの就労に対する給与所得について、シンガポールでは免税とされます。

 

また、ご質問の方の例のように、2004年のシンガポールでの給与所得について、非居住者として課税される場合であっても、この方が最終的に3暦年(2004年、2005年、2006年)に亘りシンガポールで就労する場合、つまり2006年に帰任する場合には、2004年9月1日から帰任までの全期間について、税務上の居住者として取り扱われるという特例があります。この場合に、帰任日が2006年またはそれ以後に予め予定されている場合には、IRASにその旨を文書で通知することにより、最初の年度から税務上の居住者として税額計算してもらうことが可能です。

 

発行

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.036(2005年03月21日発行)」に掲載されたものです。

本記事は一般的情報の提供のみを目的として作成されており、個別ケースについて、正式な会計士の助言なく、本情報のみに依存された場合は責任を負いかねます。

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