2026年9月11日
ウォン首相、給与140万Sドル増額分を全額寄付へ 今後5年間
シンガポールのローレンス・ウォン首相は、政治任用職の給与体系見直しに伴い自身の年間給与が約140万Sドル増えるものの、その増額分を慈善団体へ全額寄付すると表明した。寄付は今後5年間、首相を務めている期間にわたって行う方針である。
政府は独立委員会の勧告を受け、2011年以来15年ぶりとなる政治任用職の給与体系見直しを決定した。最も低い閣僚級「MR4」の年間基準給与について、現在の110万Sドルから180万Sドルへ引き上げる方針を採用した。ただし現職閣僚については直ちに新基準額を適用せず、10月15日から最大9%の一時的な給与調整を行う。
首相の給与はMR4閣僚の給与を基準に算定されるため、今回の新たな給与体系では年間約450万Sドルとなり、現在の約310万Sドルから約140万Sドル増加する見通しだ。
ウォン首相は、今回の給与見直しについて、政治家が金銭的利益を目的に公職を目指すべきではない一方、有能な人材が政治への参加を検討できる適切な報酬制度も必要だとの考えを示した。
その上で、自身については増額分を受け取らず、毎年さまざまな慈善団体に寄付すると説明。寄付先については自身が支援してきた団体を含め、今後選定するとしている。
シンガポールの閣僚給与は民間の高所得層の所得を参考に設定する独自の仕組みを採用している。15年ぶりの大幅な基準見直しとなるだけに、今後も国民の間で政治家の報酬水準を巡る議論が続きそうだ。

