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社会

2026年5月25日

ハリマ・ヤコブ前大統領、スタンチャートCEO発言を批判 

 ハリマ・ヤコブ前シンガポール大統領が、Standard Chartered(スタンダードチャータード銀行)のCEO、Bill Winters 氏による「低価値の人的資本(lower-value human capital)」という表現を強く批判した。
 
 問題となったのは、同行がAI導入拡大に伴い、今後数年間で約8,000人規模の人員削減を進める方針を説明した際の発言である。Winters氏は、「低価値の人的資本を、投資資本や技術へ置き換えていく」と説明していた。
 
 これに対し、ハリマ前大統領はSNSで、「労働者は単なる資本ではなく、家族を持つ人間であり、会社に貢献してきた存在だ」と反論。「“低価値”という言い方は非常に侮辱的であり、人間性を欠いている」と批判した。
 
 さらに、「解雇される労働者は今後新たな仕事を探さなければならない中、このような表現は士気や尊厳を傷つける」と指摘。「残された従業員も、“会社にとって自分たちは単なる資本にすぎない”と感じるだろう」と懸念を示した。
 
 批判拡大を受け、Winters氏はその後社内メモを出し、「発言は文脈から切り取られた」と説明。「AI導入後も人材は重要であり、再教育や再配置を進める」と従業員へ理解を求めた。
 
 また、この発言については、シンガポール金融管理局(MAS)や香港金融管理局(HKMA)も説明を求めたと報じられている。
 
 SNS上では、「AI時代でも人を軽視すべきではない」という声が多く上がる一方、「企業が効率化を進めるのは避けられない」とする意見も見られた。AIによる雇用変化が進む中、企業の説明責任や労働者への配慮の在り方が改めて問われている。

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