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経済

2020年8月18日

7月の非石油地場輸出は6%増、金輸出が急増

 輸出振興機関のエンタープライズ・シンガポールが17日発表した7月の非石油地場輸出(NODX=石油・再輸出を除く輸出)は141億Sドル(約1兆円)で、前年同月比6%の増加だった。NODXは昨年、1カ月のみ増加を記録したが、今年は7カ月のうち5カ月が増加で、DBS銀行のエコノミストは、正常化しつつあるとの見解を示した。
 
 NODXのうち電子機器輸出は2.8%増加した。ディスクメディア製品、通信機器輸出の増加が顕著だった。
 
 電子機器以外の輸出は6.9%の増加で、うち金(ゴールド)が228%、特殊機械が60%、薬品が15.5%、それぞれ増加した。野村証券国際部門によれば、金を除いたNODXは5.9%の減少になる。コロナウイルス禍、世界経済の先行き不透明を背景に金が安全資産として需要が高まっており、この先も金輸出は増加する見通しだ。
 
 項目別で、電子、薬品、化学品は輸出の61%を占めており、今後も輸出増をけん引する見通しだ。
 
 上位10市場別動向では、対中輸出が5%減少。一方、対米は99%増、韓国向けは56%増だった。
 
 OCBC銀行のエコノミスト、セリーナ・リン氏によると、NODXの18%は米国向けで、中国は13.5%と2位に後退した。昨年は中国が17.3%と首位で、米国は13.1%だった。

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