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社会

2018年10月1日

シンガポール、公立病院が外国人患者紹介のエージェントに報奨金

公立病院が、外国人患者を紹介する第3者エージェント(仲介人)に仲介料として報奨金を支払っていることが判明した。

 

こうした慣行を行ってきたのは、国立大学病院(NUH)、シンガポール総合病院(SGH)、チャンギ総合病院(CGH)で、保健省は、国民の診療を優先するのが公立病院の役目とし、エージェントとの契約を打ち切るよう通達した。

 

NUHと契約しているインドネシア人エージェントの場合、外国人患者がNUHで診療を受けると入院費など医療費(医師の診察費を除く)の8%の報酬を受け取る。医療費が50万Sドル(約4,150万円)を超えた場合、超過分の2%の追加支払いを、100万Sドル(約8,300万円)超の場合は同4%の追加支払いを受ける。仲介料受領は、患者が医療費の支払いを済ませていることが条件。ベトナム人のエージェントもいる。彼らはシングヘルス・グループのSGHやCGHと契約を結んでいた。

 

こうした慣行について保健省は「公立病院が積極的に医療サービスを外国人患者に売り込むことは認められていない」と説明した。通達を受けシングヘルス、NUHともエージェントとの契約を来月末で打ち切ることを決めた。

 

法定機関シンガポール医療審議会(SMC)のタン医療倫理部会長は、公立病院の医師が外国人患者を診ることに問題はないが、外国人は支払額が多く、外国人を優先的に診察することがあってはならないと述べた。

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