シンガポール航空(SIA)の旅客機が10月31日、オーストラリア・パース国際空港への着陸を試みた際、強風の影響で機体が大きく傾き、着陸を中止して再上昇する「ゴーアラウンド(着陸復行)」を行った。同機はその後、再び進入して無事着陸した。航空会社が11月1日に明らかにした。
対象となったのは、シンガポール発パース行きのSQ213便で、機材はエアバスA350-900型機。現場で撮影され、SNSで拡散した映像には、機体が滑走路に近づく途中で右側へ大きく傾き、翼が地面に接近したように見える場面が映っている。操縦士は着陸を続けず、機体を上昇させて進入をやり直した。
SIAによると、同便は2回目の着陸を試み、現地時間午後0時30分に安全に着陸。その後、通常どおり駐機場へ移動した。同社は乗客と乗員の安全を最優先にしていると説明した。
現地の気象データによると、着陸した時間帯のパース空港では風速が時速約32km、最大瞬間風速は時速約43kmに達していた。強い横風や突風は、着陸時に機体の姿勢や進路を安定させる上で大きな負担となる。
ゴーアラウンドは、着陸を安全に継続できないと操縦士が判断した際に行う標準的な航空手順である。滑走路への進入をいったん中止して上昇し、状況を確認した上で改めて着陸するもので、実施したこと自体が事故の発生を意味するわけではない。
動画を見た利用者からは驚きの声が上がる一方、乗客の安全を優先して着陸をやり直した操縦士の判断や対応を評価するコメントも寄せられた。今回の事例は、悪天候時に無理な着陸を避ける判断の重要性を改めて示した。
シンガポール航空機、パースで強風により着陸やり直し 2回目で無事着陸
