シンガポールのグレース・フー持続可能性・環境相は16日、インドネシアで発生した森林・土地火災によるヘイズ(煙害)を巡り、同国の企業7社に予防措置通知を送ると発表した。国家環境庁(NEA)が越境煙害汚染法に基づき発出する。シンガポール国内で大気汚染が悪化する中、火災の拡大防止と再発防止を求める措置である。
通知を受ける企業には、保有・使用する土地での消火要員の配置、野焼きの停止、消火と再発防止に向けた行動計画の提出などが求められる。対象には植林や製紙関連の企業が含まれる。NEAは調査結果を踏まえて通知を出すとしているが、刑事責任や損害賠償責任が確定したわけではない。
同法は2014年に施行され、国外での活動によってシンガポールに煙害を生じさせた企業にも適用できる。ただし、火災と国内の大気汚染との因果関係の立証や、国外での資料収集は容易ではない。2015年の煙害に関する一部企業への調査も継続している。
フー環境相は、企業の対応を確認した上で追加通知や法的措置を検討する考えを示した。インドネシア政府には消火活動や人工降雨などの民間支援も改めて申し出た。政府は越境煙害の長期化に備え、原因企業への働き掛けと国際協力を並行して進める方針である。
通知対象の7社は主に南スマトラ州やバンカ・ブリトゥン諸島で森林・植林事業に関わる企業とされる。NEAは新たに関与が疑われる企業が判明すれば、対象を拡大する可能性がある。専門家は、国外の事業者に対する法執行には証拠収集だけでなく、インドネシアとの外交関係にも配慮が必要だと指摘している。
シンガポール、ヘイズ巡りインドネシア企業7社に予防措置通知
