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金融

2026年10月15日

シンガポール、金融政策を据え置き 市場の追加引き締め予想に反する

 シンガポール金融管理局(MAS)は10月14日、金融政策を据え置くと発表した。シンガポールドルの名目実効為替レートの上昇ペースを維持し、政策バンドの幅と中心値も変更しない。MASは4月と7月に金融政策を引き締めており、今回の判断は追加引き締めを見込んでいた市場予想に反するものとなった。
 
 シンガポールは政策金利ではなく、主要貿易相手国の通貨に対する為替レートを通じて物価を調整している。MASは、現在の緩やかな通貨高を促す設定でも、輸入物価の上昇圧力を抑えられると判断した。
 
 住居費と民間交通費を除いたコア物価上昇率は、7~8月に前年同期比2.1%となり、第2四半期の1.5%から上昇した。電気・ガス料金や食料品の値上がりが影響した一方、医療補助の拡充や通信料金の競争がサービス価格を抑えている。
 
 MASは2026年のコア物価上昇率を平均1.5~2.0%、総合物価上昇率を約2.0%と予測した。2027年は双方とも1.5~2.5%を見込み、物価上昇は同年半ばから一段と鈍化するとみている。
 
 人工知能(AI)関連需要は当面の経済成長を支えるが、2027年後半には勢いが落ち着く見通しである。中東情勢によるエネルギー価格高騰や食品価格の上昇には引き続き警戒する。為替動向は輸入品価格や企業の調達費用にも影響するため、今後の政策判断が注目される。
 
 MASは政策変更を見送った理由として、今後の輸入コストの伸びが鈍化する見通しに加え、国内の人件費上昇が生産性改善によって抑えられることを挙げた。2027年の成長率見通しは政府が11月に公表する予定である。

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