シンガポールで保険と投資を組み合わせた投資連動型保険(ILP)の販売が急増する一方、商品説明や販売方法を巡る苦情も増えている。CNAが10月12日、生命保険協会(LIA)と金融紛争解決センター(FIDReC)の統計を基に報じた。
LIAによると、ILPの新規販売額を示す加重新契約保険料は2022年の13億1,000万Sドルから2025年には28億8,000万Sドルとなり、3年間で約120%増加した。2025年だけでも前年比27.8%増だった。
一方、FIDReCが受け付けたILP関連の紛争申し立ては2022年の42件から2025年には164件へ増加。2026年上半期は104件で、前年同期の61件を上回った。主な争点は、商品のリスクや手数料について十分な説明がなかったとする訴えや、不適切な助言を受けたとする主張である。
申し立てを行う人の年齢構成にも変化がみられる。61歳以上の割合は2022年の7%から2026年上半期には35%へ上昇した。FIDReCは、従来型の保険と同じように元本や運用益が保証されると誤解している契約者が少なくないと指摘する。
専門家によると、簡易な加入手続きや契約時の特典が販売増加の背景にある。ただし、特典の費用が手数料に反映される場合もあり、早期解約には追加負担が生じ得る。購入者には運用損失の可能性、手数料、保険料の支払期間を確認することが求められる。
死亡時の保険金が保証されていても、解約時の投資元本が保証されるとは限らない。契約後14日間の見直し期間を活用し、複数の選択肢と比較することも重要である。販売拡大に伴い、契約者の理解を促す説明の徹底が課題となっている。
シンガポール、投資連動型保険の販売が3年で2倍超 苦情も増加
