シンガポールでは、インドネシアの森林・泥炭火災に伴う煙害(ヘイズ)の影響で大気汚染が続いている。10月9日には中央部の24時間大気汚染指数(PSI)が192に達し、今年の最高値を記録した。週末にかけて数値はやや改善したものの、12日午前6時時点でも全国5地域で「不健康」(101~200)の水準が続いている。
シンガポール国家環境庁(NEA)によると、12日午前6時のPSIは中央部148、西部147、東部137、南部118、北部105となった。健康への影響が懸念される微小粒子状物質PM2.5の1時間値も全地域で通常より高い水準となっている。
ヘイズの主な原因は、インドネシアのスマトラ島南部やカリマンタン島で発生している森林火災である。週末にはシンガポールの一部で降雨が観測されたが、風向きによって煙が流入する状況が続いている。NEAは今後も大気環境が「不健康」の水準となる可能性を指摘している。
政府は9日、NEAを中心とする28政府機関で構成するヘイズ対策本部を招集した。PSIが200を超えて「非常に不健康」の水準に達した場合、高齢者や低所得者など対象者にN95マスクを配布する。公共交通機関の拠点など37カ所に24時間利用可能なマスク自動販売機を設置する計画である。
また、PSIが300を超える危険な水準となることが予測された場合、学校の休校や国家試験の延期も検討する。12日からはヘイズに関連する症状について、対象者への医療費補助制度も適用される。
政府は高齢者や子ども、妊婦、心臓・呼吸器疾患のある人に対し、屋外活動を控えるよう呼びかけている。ヘイズは今後数週間続く可能性もあり、市民生活や屋外活動への影響が懸念される。
シンガポール、ヘイズで大気汚染続く 政府がN95マスク配布など対策強化
