世界銀行は10月6日、マレーシアの2026年の実質国内総生産(GDP)成長率予測を5.1%に引き上げた。4月時点の4.4%から0.7ポイントの上方修正となる。2027年については4.7%の成長を見込んでいる。
成長を大きく押し上げているのが、世界的な人工知能(AI)関連投資の拡大に伴う輸出需要である。世界銀行によると、2026年初めのマレーシアの輸出増加分の70%超が、AI関連製品への需要拡大によるものだった。
マレーシアは半導体や電気・電子(E&E)産業の集積に加え、データセンターへの大型投資も相次いでおり、世界的なAI関連サプライチェーン拡大の恩恵を受けている。世界銀行は、マレーシアが域内でも特にAI需要による輸出の伸びが大きい国の一つと評価した。
一方、AI関連以外の製品では成長が弱く、特定分野への依存が高まっている点には注意が必要である。世界的なAI投資が急減した場合、輸出の減速だけでなく、金融市場を通じた資金流出などがマレーシア経済に影響する可能性がある。
世界銀行は、AI関連製品の生産・輸出による成長を、国内企業へのAI普及や生産性向上、高付加価値の雇用創出へ広げることが重要だと指摘している。
世界銀行、マレーシア成長率5.1%へ上方修正 AI関連輸出がけん引
