シンガポールの2026年第2四半期(4~6月)の解雇者数が4,620人となり、2020年第4四半期以来の高水準となった。労働市場全体は引き続き拡大しているものの、一部業種では雇用環境に軟化の兆しがみられる。
人材開発省(MOM)によると、解雇者数は第1四半期の3,830人から増加した。製造業、情報通信、金融サービスなど海外市場との結び付きが強い業種で解雇が目立った。
ジャスミン・ラウ人材開発相代行が10月6日の国会で明らかにしたところによると、解雇者の4人に3人以上は企業の組織再編や事業再構築が理由だった。景気循環的な業績悪化を理由とする解雇は4.9%にとどまった。
AI導入による雇用への影響も注目されているが、政府によると、AIを導入した企業のうち人員を削減した企業は少数で、新たな職種の創出や既存業務の再設計を行う企業の方が多いという。
一方、解雇された居住者が6カ月以内に再就職した割合は、第1四半期の60.7%から54.9%へ低下した。特に事務・販売・サービス職、大卒者、30歳未満で低下が目立っている。
6月時点では失業者1人に対して求人が1.48件あり、求人件数は依然として失業者数を上回る。政府は労働市場は底堅いとする一方、再就職に時間を要する人への支援や解雇時の公平な処遇を強化する方針である。
シンガポール、4~6月の解雇者4,620人 企業再編が主因
