2026年9月29日
シンガポール、ディーゼル価格急騰 物流費上昇で物価への波及懸念
シンガポールでディーゼル価格が大幅に上昇しており、物流や製造、小売、飲食など幅広い業種のコストを押し上げる可能性が出ている。
エネルギー市場情報会社Argusによると、ディーゼル価格の国際指標となるシンガポールのガスオイル価格は、6月26日の1バレル111.75USドルから9月16日には210USドルまで上昇し、約3ヵ月でほぼ2倍となった。9月22日時点では、Caltex、Esso、Shellの店頭ディーゼル価格も1リットル4.07S$ドルに達している。
価格高騰の背景には、ホルムズ海峡を巡る供給制約やロシア・ウクライナ情勢などによる世界的なエネルギー供給への懸念がある。サウジアラビアの東西パイプラインは9月22日に運転を再開したものの、完全復旧には6~8週間を要するとの見方もあり、供給不安は当面続く可能性がある。
シンガポールでは8月時点で商用車とバスの85.7%に当たる約13万7,600台がディーゼル車であり、燃料高による物流への影響は大きい。
専門家は、輸送・配送費の上昇が製造業や小売業、飲食業などへ波及し、企業がコスト増を吸収できなくなれば、商品やサービス価格に転嫁される可能性があると指摘する。
エネルギーの大部分を海外に依存するシンガポールでは、燃料価格の高止まりが続けば、物流コストを通じて再び国内のインフレ圧力を強める可能性があり、今後の価格動向が注目される。


