シンガポール人材開発省(MOM)が9月8日に発表した労働安全衛生(WSH)報告書によると、2026年上半期の労災死亡者は21人となり、前年同期の18人から増加した。労働者10万人当たりの年間換算死亡率も0.97人から1.1人へ上昇し、政府が2028年までの達成を目指す「1人未満」を上回った。
特に目立ったのが、配車・フードデリバリーなどのプラットフォーム労働者である。上半期に4人が交通事故で死亡し、前年同期の2人から倍増。プラットフォーム労働は死亡者数で建設業と並ぶ4人となり、運輸・倉庫業の5人に次ぐ水準となった。
死亡原因では車両関連事故が9人と最多で、全死亡者の4割以上を占めた。プラットフォーム労働者についても、死亡・重傷44件のうち38件が車両関連だった。MOMは道路上で働く配達員らの安全対策を重点課題としている。
一方、切断やまひなどを伴う重傷者は314人で、前年同期の335人から減少。建設業が65人、製造業が61人、プラットフォーム労働が40人だった。重傷の主な原因は、滑り・つまずき・転倒、車両事故、機械事故、高所からの転落などとなっている。
MOMは全体の労働安全状況は「おおむね安定している」とする一方、死亡率の上昇には警戒が必要と指摘。5月末から6月にかけて4週間で7人が死亡したことを受け、罰則強化や全国的なSafety Time-Outなどの対策を実施しており、交通事故を含む重大事故の防止をさらに強化する方針である。
シンガポール、上半期の労災死亡21人 配達員などプラットフォーム労働者4人
