シンガポール全国雇用者連盟(SNEF)が9月3日に発表した調査によると、2027年に賃金を据え置く、または賃上げ幅を抑える予定の企業が51%となり、2026年の48%から増加した。人件費の上昇や先行き不透明感を背景に、特に中小企業で給与への慎重姿勢が続いている。
一方、賃上げを予定する企業は49%で、2026年の51%から低下した。ただし低賃金労働者を雇用する企業では、86%が2027年も基本給の引き上げを予定しており、賃金を据え置く企業は14%だった。
雇用については54%が人員を増やす予定はないと回答。一方、採用を増やす企業は40%で、前年調査の33%から上昇した。人員削減を予定する企業は6%にとどまり、前年の8%から減少している。
企業が直面する最大の課題は依然として人件費で、83%が今後1年間の懸念事項として挙げた。また、社員のリスキリングやスキル向上にかかる費用を懸念する企業も、前年の23%から30%へ増加した。
その一方で、2027年にAIの導入・活用・高度化を優先するとした企業は48%に達し、2026年の39%から大きく上昇。46%は従業員のリスキリングやスキルアップも重点項目に挙げた。
調査は今年6~8月、20業種の320社を対象に実施され、対象企業の従業員数は約16万人。2027年の事業環境が不透明とみる企業は63%と、2026年の72%から改善したものの、国内需要に依存する小売・飲食業では弱い需要とコスト上昇が続いており、業種間の格差が鮮明になっている。
シンガポール企業、2027年は賃上げに慎重 約半数がAI活用を優先
