シンガポールの飲食店が、自店の人気メニューをコンビニ向けのレディーミール(調理済み食品)として販売する動きを広げている。セブン-イレブンは地元飲食ブランドとのコラボを強化しており、Astons系列のAndes by Astonsをはじめ、Lau Wang Claypot DelightsやバブルティーのPlaymadeなどの商品を展開している。
セブン-イレブンが地元料理とのコラボを始めたのは2021年。近年は日本や韓国、台湾などでコンビニ食品に親しんだ消費者が増えたこともあり、レディーミールの売り上げは急速に伸びているという。
ただ、レストランの味を電子レンジで再現するのは簡単ではない。Lau Wangの名物「ごま油チキン」は、香りや食感を保ちながらハラル対応にするため、商品開発に約9カ月を要した。セブン-イレブンによると、試作した10商品のうち実際に店頭に並ぶのは数品程度だという。
飲食店側にとって最大のメリットは販路拡大である。セブン-イレブンの400店を超える店舗網を通じてブランドを知ってもらい、実店舗への来店にもつなげられる。利益率はレストランより低くても、新店舗を開くほどの人員や設備投資を必要とせず、新たな収益源を確保できる。
政府もこの動きを後押しする。Enterprise Singaporeは「Ready Meals Launchpad」を通じ、企業とセブン-イレブン、Nanyang Polytechnicを結び、保存期間延長などの技術支援を提供。研究開発や商品開発費の最大半分を支援している。人件費や店舗運営コストが上昇する中、レディーミールは地元飲食店の新たな成長手段として注目されている。
シンガポール飲食店、コンビニ向け「レディーミール」に活路 Astonsなど参入
