マレーシアのクアラルンプール国際空港(KLIA)で、中国籍とみられる27歳の女性が「シンガポール、日本、マレーシアは中国に降伏せよ」などと大声で叫び、約15分間にわたって騒動を起こした。現場の様子を撮影した動画がSNSで拡散し、注目を集めている。
事件は8月18日、KLIA第1ターミナルの搭乗ゲート付近で発生した。SNSに投稿された映像には、黒いTシャツとジーンズ姿の女性が裸足で歩き回り、中国語で大声を上げる様子が映っている。
動画を投稿した人物によると、女性は当初、携帯電話を使ってTikTokでライブ配信していた。その後、知人とみられる男性が携帯電話を取り上げ、女性をその場から連れ出そうとしたが、女性は叫び続けたという。
女性は「シンガポールは降伏するのか」「日本は降伏するのか」などと繰り返し叫んだほか、周囲に対してライブ配信するよう求めるような発言もしていた。さらに、自身がマレーシアで死亡した場合には「みんな一緒に死ぬ」といった趣旨の発言をし、カウントダウンを始めたとされる。騒動は約15分間続いた後、空港関係者が女性を現場から移動させた。
その後のマレーシア警察の説明によると、女性は空港の警察署へ移された後、Kajang Hospitalに搬送され、治療のため入院した。女性のパートナーは警察に対し、女性には以前から治療が必要な状態があり、処方されていた薬を適切な時間に服用していなかったと説明したという。警察は薬物の影響についても検査したが、違法薬物の使用は確認されなかったと報じられている。女性の容体は安定しており、中国大使館にも連絡された。
なお、女性のマレーシア入国時期については報道に食い違いがある。別のマレーシアメディアによると、女性が4月30日に入国し、約3ヵ月半後に帰国するための資金がなくなっていたと伝えた。一方、警察発表を引用した別の報道では、8月6日にパートナーと観光目的で入国し、事件当日に中国へ帰国する予定だったとされている。このため、入国時期や事件に至った詳しい経緯については情報が一致していない。
今回の騒動は、シンガポール、日本、マレーシアという具体的な国名を挙げた女性の発言がSNSで急速に拡散したことで注目された。ただ、警察発表などからは女性がその後医療機関で治療を受けていることが確認されており、映像上の発言だけで事件の背景を判断することには注意が必要である。
KLIAで女性が「シンガポール、日本、マレーシアは中国に降伏を」 15分間騒動
