シンガポールで企業・事業者の廃業が増加している。会計企業規制庁(ACRA)の統計によると、2026年1~7月に事業登録を終了した企業・事業者は3万8,146件となり、前年同期比12.8%増加した。一方、同期間の新規登録は4万9,305件で、廃業数を引き続き上回っている。
業種別で特に目立つのが建設業である。1~7月の廃業は2,127件と前年同期から約47%増加した。同期間には2,277社が新たに参入しているものの、人件費や資材費などのコスト上昇に加え、競争激化が中小事業者の経営を圧迫しているとみられる。シンガポールでは2026年の建設需要が最大S$530億に達するとの見通しもあり、市場拡大が必ずしもすべての事業者の収益改善につながっていない状況が浮き彫りとなった。
一方、新規開業では情報通信分野が好調で、デジタル化やAI関連需要の拡大が新たな企業設立を後押ししている。ACRAによると、7月末時点の登録事業体総数は63万4,174件となった。景気全体が堅調に推移する中でも、産業構造の変化やコスト上昇によって企業間の明暗が分かれている。なお、ACRAは3月の廃業件数について、休眠・実態のない企業の登録抹消を強化した影響もあるとしている。
シンガポール企業の廃業12.8%増 建設業は47%急増
