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シンガポール、積み替え貨物の原産国申告を厳格化 米国の「迂回輸出」指摘受け対応

 シンガポール貿易産業省(MTI)は8月15日、シンガポールを経由して第三国へ輸送される積み替え貨物について、企業は商品の真の原産国・地域を正確に申告し、国内の法律や規制を順守する必要があると改めて強調した。米国政府が、中国製品に対する関税を回避するための「違法な積み替え」に利用されるリスクがあるとして、シンガポールを含む40以上の国・地域を挙げたことを受けたものである。
 
 米ホワイトハウスが8月13日に公表した報告書では、中国製品を米国の関税率が低い第三国へ送り、原産国を偽るなどして米国へ輸出する行為への警戒を表明。シンガポールのほか、日本、韓国、ベトナム、インド、カナダ、メキシコなども対象として挙げられた。一方、報告書は第三国経由の貿易増加には、生産拠点や調達先の変更といった正当な理由によるものも含まれるとしている。
 
 MTIは、シンガポールの競争力は法の支配や透明性の高い規制、詐欺や汚職への厳格な姿勢によって支えられていると説明。シンガポールとの関係を利用し、他国の法律や規制を不正に回避する行為は容認せず、国内法に違反した場合には「断固とした措置」を取る方針を示した。
 
 シンガポール税関は、輸入、輸出、積み替えに関する許可申請で原産国・地域を含む情報を正確に申告するよう企業に求めている。また、取引業者は原産地を証明する資料など関連書類を許可承認日から少なくとも5年間保存する必要がある。虚偽の原産地申告は違反となり、処罰の対象となる可能性がある。
 
 世界有数の貿易・物流ハブであるシンガポールにとって、国際的な信頼性の維持は重要である。米中間の通商摩擦が続く中、商社や物流、製造業などシンガポールを経由するサプライチェーンを持つ企業には、原産地証明だけでなく、取引先を含めた貿易管理体制の一層の徹底が求められそうだ。