シンガポール国立大学(NUS)と南洋理工大学(NTU)のキャンパスを案内する非公式の有料ツアーが、旅行予約サイト「GetYourGuide」で販売されていることが分かった。料金は1人63~300Sドルで、両大学はいずれもツアーへの関与や承認を否定している。
確認したところNUSとNTUを対象とする5件のツアーが掲載されていた。NTUは、これらの事業者は大学の公式キャンパスツアーとは無関係で、大学を代表してツアーを実施する許可も得ていないと説明。無許可の掲載に対する対応を検討しているという。NUSも第三者のツアー事業者を承認していないとした。
NTUの非公式ツアーは約2時間で、料金は約154Sドル。旧「The Hive」として知られるUOB Innovation Hubや南洋大学アーチのほか、講義室、ホール、学生寮などを巡った。案内役を務めた中国出身の博士課程学生は、NTUの公式学生アンバサダーではないことを認め、週最大4回ツアーを担当し、時給約40Sドルを得ていると説明した。
NTUには約40人の公式学生アンバサダーがおり、大学の制度に基づく時給は9~15Sドル。非公式ツアーの学生ガイドは、家賃などを補う副収入になるほか、大学を訪れたい観光客の需要があると話した。
一方、NUSは2年前から来訪者管理を強化しており、キャンパスツアーを実施できるのは認可を受けた学生ガイドやアンバサダーなどに限定。無許可でツアーを宣伝・実施した学生は懲戒処分の対象になるとしている。8月1日には中国語SNS「WeChat」で警告を掲載し、無許可ツアーを現場で中止させ、関係当局に通報する場合があると注意を呼び掛けた。
ツアー事業者の一社によると、利用者は月100~200人で、中国やマレーシア、シンガポールなどから子どもを連れた保護者が多いという。世界的に評価の高いシンガポールの大学への関心が観光需要にもつながる中、大学施設の適切な利用と来訪者管理が課題となっている。
NUS・NTUの無許可キャンパスツアー、予約サイトで販売 大学側が警告
