2026年8月14日
「移民の方がシンガポールに感謝?」 建国記念日の投稿が議論呼ぶ
幼少期に家族とともにシンガポールへ移住した女性が、建国記念日の8月9日に自身の経験とシンガポールへの感謝をフェイスブックに投稿し、注目を集めている。女性が「移民は、生まれ育った一部のシンガポール人より、この国の良さを理解しているのかもしれない」との趣旨を記したことから、ネット上ではさまざまな意見が寄せられた。
女性は1980年代に家族とシンガポールへ移住。当時は英語が話せず、学校生活にも苦労したという。最初のスペリングテストでは0点を取り、体育着が必要だと両親に説明することにも苦労するなど、移住当初の生活は決して容易ではなかった。
その後、勉強で成果を上げ、就職し、キャリアを変更する機会にも恵まれた。現在は高所得者ではないものの、快適に暮らし、十分な食事を取り、子どもたちを学校に通わせることができていると説明。世界水準の教育制度や、子どもが安心して徒歩で通学できる治安の良さなどを挙げ、こうした環境を「当たり前だとは思っていない」とした。
一方、「移民の方がシンガポールを評価している」と受け取れる表現には、一部から反発もあった。これを受け女性は、「愛国心について述べたのではない」と説明。「愛すること」と「ありがたさを認識すること」は異なり、シンガポールを深く愛していても、その環境の一部を当然と感じることはあり得ると釈明した。
また、自身が念頭に置いていたのは周囲の限られた人々であり、すべてのシンガポール人について述べたわけではないと強調。表現をより慎重にすべきだったとも認めた。
投稿には女性の意図を理解するとの声も寄せられ、「見方はそれぞれ異なる」「移住して努力し、シンガポールに根を下ろした人々も国づくりの一部」といった意見が上がった。建国61周年を機に、日常では意識しにくい安全や教育、生活環境の価値について改めて考えるきっかけとなっている。


