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社会

2026年8月11日

冷房に頼らない建物増加 新冷却技術で最大48%の省エネ

 気温上昇への対応が課題となるシンガポールで、従来型のエアコンだけに頼らず、建物内部を快適に保つ新たな冷却技術の導入が広がっている。国内では約50棟が代替冷却システムを採用しており、冷却に必要なエネルギーを最大48%削減できるという。
 
 シンガポールでは、商業ビルのエネルギー消費量の40~60%を冷房が占める。エアコンは大量の電力を使用するだけでなく、冷媒が漏れた場合には地球温暖化にも影響するため、省エネ型の冷却方法が注目されている。
 
 最も普及しているのが「ハイブリッド冷却」である。エアコンの設定温度を摂氏25.5~27度程度に高め、扇風機やシーリングファンで空気を循環させる仕組みで、大規模な設備改修が不要な点が特徴。これまでに26棟が導入している。
 
 このほか、天井のパネル内部に冷水を流して室内の熱を吸収する「放射冷却」や、冷水を循環させた天井設備と換気を組み合わせる「アクティブ・チルド・ビーム」なども採用されている。鹿島建設の地域本社「The GEAR」では、ハイブリッド冷却、自然換気、放射冷却を組み合わせ、冷却エネルギーを45%削減している。

建築建設庁(BCA)が2024年に委託した調査では、こうした新技術を活用することで、高性能な環境配慮型建築物のエネルギー削減率を現在の最大72%から80%まで高められる可能性が示された。

ラッフルズ・プレイスで建設中の「The Clifford」では、暖かい空気が上昇する性質を利用した新たな冷却方式を小売スペースで試験導入する予定である。高温多湿なシンガポールで、快適性を維持しながら電力消費を抑える建築技術の重要性は今後さらに高まりそうだ。

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