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顔認証で改札通過 プンゴル・コースト駅で運賃決済の実証実験

 シンガポール陸上交通庁(LTA)は、プンゴル・コースト駅で顔認証を利用した運賃決済システムの実証実験を開始した。対象はLTA職員など一部の公務員に限定されており、顔認証技術を活用した新たな改札システムの実用性や利便性を検証する。現時点で一般利用者への導入予定はないとしている。
 
 実証実験では、参加者が事前に顔情報をSimplyGoカードと連携させることで、プンゴル・コースト駅に設置された専用改札を顔認証だけで通過できる。ほかのMRT駅では従来通り、登録済みのSimplyGoカードを改札機にかざして利用する。対象となる改札にはカメラ付きディスプレーが設置され、床面には「Facial Recognition Detection Zone」と表示された認証エリアが設けられている。
 
 LTAは今回の取り組みについて、運賃決済システムへの顔認証技術の適用可能性を検証する初期段階の試験と位置付けている。システムの精度や処理速度、利用者の使い勝手などを確認することが目的で、試験期間や参加人数以外の詳細は公表していない。また、現時点では対象者や実施駅を拡大する計画はないとしている。
 
 シンガポールでは2018年にも、身体の不自由な利用者向けに、カードを取り出さずに改札を通過できるハンズフリー運賃決済の実証実験を実施しており、公共交通機関のデジタル化を段階的に進めてきた。今回の顔認証システムも、その延長線上にある取り組みとみられる。
 
 SNSでは「改札がさらに便利になる」と期待する声がある一方、「顔情報の管理やプライバシーへの配慮が重要」といった意見も見られる。LTAは実証実験を通じて技術面や利用者の反応を確認し、今後の公共交通サービスへの活用可能性を慎重に検討する方針である。