2026年8月6日
リー・クアンユー氏愛用の万年筆を競売へ 落札予想額は5万Sドル
シンガポール建国の父、故リー・クアンユー元首相が所有していた万年筆がオークションに出品されることになった。競売を手掛けるシンガポールのオークション会社Hotlotzは、落札予想額を3万~5万Sドルとしており、歴史的価値を持つ記念品として注目を集めている。
出品されるのは、銀製のモンブラン「マイスターシュテュック No.146」万年筆で、本体には「SM Lee Kuan Yew」の刻印が施されている。「SM」はリー氏が1990~2004年に務めた上級相(Senior Minister)の肩書を示しており、首相退任後に使用していたことが分かる。18金製のペン先を備えた特別仕様で、リー氏の政治家人生後半を象徴する品の一つとされる。
この万年筆は2003年に開催された慈善オークション「The Lee Kuan Yew Family Collection」で一度出品されており、当時の落札予想額は4,000~6,000Sドルだった。その後、個人コレクターが所有していたが、今回約20年ぶりに再び市場へ登場する。当時の慈善オークションでは、リー氏ゆかりの品々が総額204万Sドルで落札され、収益は慈善団体へ寄付された。
今回のオークションは8月4日から16日までオンラインで実施され、会場では実物の一般公開も行われる。万年筆のほか、シンガポールを代表する画家チュア・ミア・ティー氏やチェン・ウェンシー氏の作品、文化勲章受章者イスカンダル・ジャリル氏の陶芸作品なども出品される予定である。
リー氏ゆかりの品は国内外の収集家から高い人気を集めており、シンガポール建国の歴史を物語る資料としての価値も高い。今回の万年筆も、単なる筆記具ではなく、近代シンガポールの歩みを象徴する歴史的遺品として、落札価格の行方に関心が集まっている。


