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AI生成の建国記念バナーに批判 国旗の誤りなど相次ぎ品質管理に疑問

 シンガポール建国61周年(ナショナルデー)を前に掲示された記念バナーが、AIで生成されたとみられる画像を使用していたとして、SNS上で大きな批判を集めている。バナーにはシンガポール国旗のデザインミスをはじめ、実在しない建物や不自然な人物描写など複数の誤りが見つかり、「AI任せで十分な確認が行われていない」との指摘が相次いだ。
 
 最も注目を集めたのは、バナー左側に描かれた国旗である。本来、シンガポール国旗には赤地部分に白い三日月と五つ星が描かれるが、この旗にはそれらがなく、赤と白の二色のみで構成されるインドネシア国旗のようなデザインになっていた。また、子どもが手に持つ別の国旗でも、五つ星がぼやけた不明瞭な形で描かれているなど、国旗として正確さを欠く表現が確認された。さらに、背景の都市景観や建物にも実在しない施設が描かれているほか、人物の髪形や手の形などにもAI画像特有とみられる不自然な描写が見られた。
 
 画像がSNSで拡散されると、「国の象徴を扱うデザインとして配慮が足りない」「AIを使うこと自体が問題ではなく、人による確認が行われていないことが問題だ」といった意見が相次いだ。一方で、「地元のデザイナーへ依頼すべきだった」「コスト削減を優先した結果ではないか」と、クリエーティブ業界への影響を懸念する声も上がっている。中には「どうして承認の段階で誰も気付かなかったのか」と、制作・審査体制そのものを疑問視する意見も少なくなかった。
 
 その後、問題となった国旗の一部は修正されたものの、背景や人物描写などには依然として不自然な点が残っているとの指摘が続いている。シンガポールでは「国家シンボル法」により国旗などの国家象徴は正確かつ尊厳をもって扱うことが求められており、故意の不適切な使用には罰則も設けられている。今回の騒動は、生成AIの活用が広がる一方で、最終的な品質管理や事実確認を人間が担う重要性を改めて浮き彫りにした事例として注目を集めている。