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シンガポール、高収入職種は57職種に拡大 専門職でも年収10万Sドル超が可

 シンガポール人材開発省(MOM)が公表した最新の給与統計によると、年間給与の中央値が10万Sドル(約月額8,300Sドル)を超える職種が57職種に達したことが明らかになった。対象には管理職26職種と専門職31職種が含まれ、経営幹部だけでなく、高度な専門知識を持つ人材にも高収入の機会が広がっていることが示された。
 
 今回の統計は、2025年6月までの給与データを基にしたもので、シンガポール国内の420以上の代表的な職種を対象としている。管理職では、最高経営責任者(CEO)や営業責任者、財務責任者、事業開発責任者などが引き続き高い給与水準を維持した。一方、専門職では、医師、弁護士、データサイエンティスト、AI開発者、大学教員、エンジニア、パイロット、獣医師、編集者、デザイナーなど幅広い分野が高収入職種に含まれた。
 
 特に注目されるのは、専門性の高い職種が管理職に匹敵する給与水準へ近づいている点である。AIやデジタル技術の普及を背景に、データ分析や人工知能関連の人材需要が急速に高まっているほか、医療、法務、航空分野でも高度な資格や経験を持つ人材への需要が堅調に推移している。企業は組織管理能力だけでなく、専門知識や技術力に対しても積極的に報酬を支払う傾向を強めている。
 
 また、統計では最高情報責任者(CIO)や最高技術責任者(CTO)の給与中央値がCEOを上回る結果も示された。ただし、これはCEOが中小企業を含む幅広い企業規模に存在する一方、CIOやCTOは主に大企業に配置されるため、中央値が押し上げられていることが背景にあると分析されている。
 
 今回のデータは、シンガポールの雇用市場において、高度なスキルや専門知識が引き続き高く評価されていることを示している。AIやデジタル技術の進展に伴い、専門職への需要は今後も拡大すると見込まれており、高収入を目指す上では管理職への昇進だけでなく、専門性を磨き続けることも有力なキャリアパスとなりそうである。