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シンガポール、低税率が外国人材を引き付け 約9割が移住理由に挙げる

 シンガポールで働く外国人駐在員(エクスパット)の約9割が、同国の税制を移住の決め手としていることが、英国系資産運用会社セント・ジェームズ・プレイス(St. James’s Place)の調査で明らかになった。所得税の低さや透明性の高い税制度に加え、就労ビザや居住制度の整備が、世界中の高度人材を引き付ける大きな要因となっている。
 
 調査によると、回答者の89%が「シンガポールの税制が移住を決める重要な理由だった」と回答し、87%はビザや居住許可制度の充実を評価した。また、96%が「母国より高い収入を得ている」、97%が「毎月の貯蓄額が増えた」と回答しており、多くの外国人材が経済的な恩恵を実感していることが分かった。さらに57%は「海外移住がなければ経済的自由を得るまで5年以上余計にかかった」と答え、59%は「海外勤務により3年以上早く退職できる」と見込んでいる。
 
 一方で、海外で資産を管理する難しさも浮き彫りとなった。回答者の85%が為替変動を最大の課題に挙げ、83%は希望する金融商品へのアクセス、82%は各国の税制や規制の違いへの対応を課題としている。また、自身を「金融知識が高い」と評価した人は27%にとどまり、多くが国際的な資産管理に不安を抱えていることも明らかになった。
 
 調査では53%が専門のファイナンシャルアドバイザーを利用しており、「もっと早く専門家に相談していれば年間約9,700USドルの損失を避けられた」と回答した人も多かった。さらに、海外生活が長期化する傾向も見られ、78%が8年以上海外に滞在する予定であり、16%は「母国へ戻る予定はない」と回答している。
 
 高い生活費が課題とされるシンガポールだが、低税率、安定した制度、国際金融センターとしての地位は依然として強い魅力を維持している。企業にとっても、優秀な外国人材を惹きつける競争力の源泉として、税制や制度面の優位性が今後も重要な役割を果たすとみられる。