シンガポールのコワーキングスペース運営大手JustCoは、オーチャード・ロードにある旧OGオーチャード・ポイントを取得し、オフィス、コリビング住宅、小売施設を一体化した複合施設「JustCo Place」として再生する計画を発表した。従来の商業施設を、働く場所と住む場所、交流の場を兼ね備えた新しい都市空間へ転換する試みとして注目されている。
施設内にはフレキシブルオフィスやコワーキングスペースに加え、家具付きの短中期滞在型住宅(コリビング)、飲食店やライフスタイル関連店舗などを配置する計画である。リモートワークやハイブリッド勤務の定着により、企業や個人の働き方が多様化する中、「仕事」と「生活」を一体化した施設への需要が高まっていることが背景にある。
近年、シンガポールでは都心部の既存商業施設を複合用途へ転換する動きが広がっている。電子商取引(EC)の普及により百貨店や従来型小売施設の役割が変化する一方、体験型サービスや交流スペースへの需要が拡大しているためである。特に外国人専門職やスタートアップ企業、短期滞在者の増加に伴い、柔軟なオフィスや住居へのニーズは一段と高まっている。
オーチャード地区はシンガポールを代表する商業エリアであり、政府も再活性化を進めている。今回の再開発は、既存建物を有効活用しながら都市機能を高度化するモデルケースとなる可能性があり、今後の都心再開発にも影響を与えそうである。
オーチャード旧OGビルを複合施設へ再生 「働く・住む・集う」を融合
