シンガポールでは、電気自動車(EV)が新車登録台数の過半数を占めるまでに普及が進み、国内自動車市場が大きな転換点を迎えている。保険大手アリアンツ・インシュアランス・シンガポールは、EVの普及が「所有」から「利用価値」を重視する新たな時代へ移行していると分析している。
政府は2030年までにガソリン・ディーゼル車から低排出車への転換を進める方針を掲げ、EV購入補助金や税制優遇、公共充電設備の整備を積極的に進めてきた。その結果、2026年第1四半期にはEVが新車登録台数の約6割を占め、初めて内燃機関車やハイブリッド車を上回った。中国メーカーBYDや米テスラなどの販売が好調で、市場競争も活発化している。
EVの普及に伴い、自動車保険やメンテナンス、充電サービスなど関連産業も変化している。バッテリー性能やソフトウェア更新、充電インフラの利用状況など、従来とは異なるリスク管理やサービス提供が求められるようになっており、保険会社や整備事業者も商品・サービスの見直しを進めている。
シンガポール政府は今後も公共充電設備の増設やEV導入支援を継続する方針であり、電動化は交通政策だけでなく脱炭素政策の重要な柱となっている。EV市場の拡大は自動車産業だけでなく、エネルギー、金融、ITなど幅広い分野へ波及することが期待されている。
シンガポール、電気自動車が新車登録の過半数に EV市場が新たな段階へ
