シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPバス車内の「スマホ音漏れ」議論再燃 公共マナー巡り市民から賛否

社会

2026年7月8日

バス車内の「スマホ音漏れ」議論再燃 公共マナー巡り市民から賛否

 シンガポールで、路線バス車内で乗客がスマートフォンの動画を大音量で再生し続けた出来事をきっかけに、公共交通機関でのマナーを巡る議論が広がっている。発端となったのは、トアパヨ・インターチェンジ発のバス238系統で、高齢女性がイヤホンを使わず動画を視聴していたというSNS投稿である。投稿者によると、乗客が音量を下げるよう丁寧に依頼したほか、バス運転手も注意したものの、女性は応じなかったという。
 
 この投稿には多くのコメントが寄せられ、「MRTやバスで毎日のように見かける」「周囲への配慮が足りない」といった批判的な意見が目立った。一方で、「高齢者は聴力が低下している場合もある」「ルールを知らない人もいるのではないか」と理解を示す声もあり、世代間のマナー意識や公共空間での振る舞いについて幅広い議論へと発展している。
 
 シンガポールの公共交通機関では、運行事業者が定める「Conditions of Carriage(利用規約)」において、他の乗客の迷惑となる音量で通話や音楽・動画を再生することを禁止している。スマートフォンやタブレットなど音の出る機器を利用する場合は、イヤホンやヘッドホンの使用が推奨されており、周囲に不快感や迷惑を与えないよう求められている。
 
 今回の出来事を受け、一部の利用者からは「運転手や駅係員により強い権限を与えるべきだ」との意見も上がったが、現実には注意や呼びかけによる対応が中心となっている。シンガポールでは公共交通機関での飲食禁止や優先席利用など、利用者のマナー向上を目的とした啓発活動が継続して行われており、今回の議論も、多様な世代が快適に公共交通を利用するために、利用者一人ひとりの思いやりや配慮の重要性を改めて考える機会となっている。

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