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社会

2026年7月6日

無宗教のシンガポール人が4人に1人へ 宗教観の多様化進む

 シンガポールで、特定の宗教を持たない人の割合が増加していることが、シンガポール統計局(DOS)の2025年総合世帯調査で明らかになった。2020年調査と比べて無宗教と答えた人が増え、現在ではおよそ4人に1人が「宗教なし」と回答している。
 
 調査によると、15歳以上のシンガポール居住者のうち、無宗教と答えた人の割合は2020年の20.0%から2025年には24.2%へ上昇した。一方、仏教、道教、キリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教など主要宗教を信仰する人の割合は、一部で緩やかな低下が見られた。特に若年層を中心に、宗教への関わり方が変化しているとみられる。
 
 シンガポールは多民族・多宗教社会として知られ、宗教間の共生を社会の重要な基盤としてきた。住宅地や市街地には寺院、モスク、教会、ヒンドゥー教寺院が近接して立地し、各宗教の祭日も国民生活に深く根付いている。
 
 一方で、教育水準の上昇、国際化、価値観の多様化などを背景に、個人の信仰や宗教的実践に対する考え方は変化している。専門家は、無宗教の増加が必ずしも宗教への否定を意味するものではなく、特定の宗教組織に属さず、個人として精神的価値観を持つ人が増えている可能性があると指摘する。
 
 また、家庭内で使用される言語や婚姻、世帯構成にも変化が見られており、今回の調査はシンガポール社会全体のライフスタイルや価値観が徐々に変わりつつあることを示している。
 
 政府はこれまで通り、宗教間の調和と相互尊重を重視する方針であり、多様な信仰や価値観が共存する社会づくりを進めている。今回の結果は、シンガポールにおける宗教観がより個人化し、多様化していることを示すものとして注目されている。

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