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円安で企業倒産が急増 輸入コスト高が中小企業を直撃

 円安の長期化を背景に、日本で「円安関連倒産」が急増している。民間調査会社の東京商工リサーチによると、2026年1~6月に円安を主因とする企業倒産は45件となり、前年同期比で約30%増加した。上半期としては2022年の集計開始以来、最多を記録しており、円安が企業経営に与える影響が一段と深刻化している。
 
 円安は自動車や電子機器など輸出企業には追い風となる一方、原材料やエネルギー、食品などを海外から調達する中小企業には大きな負担となっている。輸入価格の上昇分を販売価格へ十分に転嫁できない企業では利益が圧迫され、資金繰りの悪化から倒産に追い込まれるケースが増えている。特に卸売業、小売業、食品関連、製造業などで影響が目立つという。
 
 背景には、日米の金利差による歴史的な円安がある。円相場は一時1USドル=162円台まで下落し、約40年ぶりの円安水準となった。日本政府・日本銀行は為替介入を実施するなど円安抑制を図っているものの、米国の高金利政策などを背景に円安基調は続いている。
 
 専門家は、今後も円安が長期化すれば、輸入依存度の高い企業や価格転嫁が難しい中小企業を中心に経営環境はさらに厳しくなる可能性があると指摘する。一方で、大企業と中小企業の業績格差が拡大する懸念も高まっており、政府による中小企業支援や生産性向上策の重要性が増している。
 
 シンガポールや東南アジアと取引のある日系企業にも影響は及んでいる。円安によって海外調達コストが上昇する一方、日本からの輸出価格競争力は高まるため、企業は調達先の見直しや価格戦略の再構築を迫られている。為替相場の動向は、日本企業だけでなくアジア地域全体の貿易や投資にも影響を与える重要な要素となっており、今後の円相場と企業業績の推移が引き続き注目される。