電子商取引(EC)大手のLazadaは、東南アジア全域で従業員の約5%を削減する人員整理を実施した。シンガポールでも影響を受ける従業員が発生しており、全国労働組合会議(NTUC)および関連労組が再就職支援や相談対応を行う方針を示している。
Lazadaは今回の人員削減について、事業効率化と組織再編の一環であると説明している。対象となる職種や人数の詳細は公表されていないが、複数の東南アジア市場で影響が出ているとみられる。
近年、EC業界ではコロナ禍後の需要正常化や競争激化を背景に、収益性重視の経営へ転換する企業が増えている。東南アジアではShopeeやTikTok Shopなどとの競争が激しく、各社はコスト管理や事業効率化を進めている。
シンガポールでは最近、テクノロジー企業や多国籍企業による人員削減が相次いでいる。2026年第1四半期には解雇件数が増加し、特に管理職・専門職・技術職(PMET)や大卒人材への影響が目立った。オフショアリング(海外移転)や人工知能(AI)の活用拡大も雇用環境の変化を加速させている。
NTUCは、今回の影響を受けた従業員に対し、キャリア相談や職業紹介、スキルアップ支援を提供するとしている。特にデジタル分野やAI関連分野では引き続き人材需要が高く、成長産業への転職を後押しする考えである。
専門家は、東南アジアのEC市場そのものは今後も成長が見込まれるものの、企業は市場シェア拡大よりも収益性向上を優先する段階に入っていると指摘する。そのため、人員構成や事業体制の見直しは今後も続く可能性があるという。
今回のLazadaの人員削減は、東南アジアのテクノロジー業界が急成長期から効率重視の成熟期へ移行しつつあることを示す事例として注目されている。
Lazada、東南アジアで従業員の5%削減 シンガポールでは労組が支援へ
